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「Ça va?」子宮内膜症対策にサバ缶!

「サヴァ缶」という名の「サバ缶」、見つけました!
フランス語の「Ça va(サヴァ)元気?」と日本語の「鯖(さば)」の音が似ている故のネーミング、ユニークですね!

なぜサバ缶の話かといいますと、サバ缶に多く含まれているオメガ3系脂肪酸のひとつDHAが、子宮内膜症の症状を抑えるという研究報告があったからなのです。

生理痛は、子宮を収縮させるプロスタグランジンというホルモンの働きによるものですが、さらに痛みを悪化させる原因に“炎症”があります。子宮内膜症は、本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)で増殖、剥離を繰り返す病気で、子宮内膜症が発生している病巣の周りには炎症やそれに伴う癒着がおこり、ひどい痛みを引き起こします。
オメガ3系脂肪酸のひとつであるDHAには、体の炎症を抑えるという研究データがあり、マウスを使った実験ですが、このオメガ3系脂肪酸によって子宮内膜症の症状を抑制できたという報告もあります*。なので内膜症のつらい症状でお悩みの方には、炎症を抑える働きのあるオメガ3系脂肪酸を食事に取り入れることをオススメしています。

そこでサバ缶の登場です!オメガ3脂肪酸は、いわゆる“青魚”、つまりサバ、いわし、サンマのほか、マグロのトロなどにも多く含まれていますが、お手軽に取り入れるなら、サバ缶。もちろん、イワシ缶、サンマ缶でもOKですが、含有量ではやはりサバ缶が優秀です。サバ缶にはオメガ3脂肪酸が100gあたり約2.73g含まれていますので、毎日1缶程食べれば1日の目安量を食事から摂ることができます。
ですがそうは言っても、毎日欠かさずサバ缶1缶を食べ続けるのは簡単ではないので、サプリで補完しながら継続摂取をしていくのが現実的だと思います。

もしいま、内膜症の症状緩和のためにピルや鎮痛剤が手放せなくて、でも、少しでも変わりたいと思っていらっしゃるなら。。。
チョコレート嚢腫で手術を控えていた方が、半年間、サバ缶やサプリでオメガ3脂肪酸の摂取と、鍼灸では五臓でいう「肝」の働きを促す治療を継続した結果、手術は見送りで経過観察となり、生理中の痛みも休日であれば鎮痛剤なしで過ごせるようになり、出血量も多かったので貧血も出ていましたが、血液検査の値も正常範囲内に収まりました。。。少しずつでもこうした事例を増やしていけたらと思っています。一緒に頑張っていきましょう!

だいぶん前の話ですが、エレベーターの中でフランス人のナイスガイに「Ça va ?元気? 」と聞かれたので、「Ça va. 元気ですよ」とニコッと微笑みながら答えたら、フランス語ができると思われてしまったようで、フランス語でわーっと話しかけられて、大慌てしてしまった経験があります。。。いやいや、まったくできませんって!笑

*「子宮内膜症に対するω3脂肪酸の病変抑制作用に関する研究」冨尾健介(埼玉県立がんセンター)